どうも、モデ(@modeeisennui)です。ハードシンセにのめり込むようになって2台目の実機シンセサイザーとしてベリンガーのモデルDを選びました。選んだ理由は数ありますが、伝統的なシンセサイザーであるMinimoogを忠実に再現しているにも関わらずコスパがあまりにも良い事が決め手でした。
Behringer Model D
Model Dは超低価格でMinimoogのサウンドを手に入れられることができます。
値段は2021年9月時点では37,000円前後。Moog本家の復刻機はModel Dよりも12倍以上高い値段です。
音色は全く同じではないと思うのですが、私には大きな違いはわかりませんでした。
・Model D
・参考になる音色比較動画
開封します。
箱
中身
本体やマニュアル、アダプターの他にモジュラー機能を使うためのプラグが2本付属しています。
本体
かっこいいです。
PCや外部キーボードに接続するためのUSBやMIDIケーブルは付属していないので、事前に用意する必要があります。
またシーケンス機能はなく、プリセットの保存は本体とソフトウェア共にできません。
流行りのユーロラックにマウントすることも可能で、わずかにモジュラー機能が追加されセミモジュラーシンセという形になっています。
使用感
私はMinimoogを実際に使ったことがないのでMinimoogとの比較はできません。あくまで私の用途での感想となります。
既にKorg Minilogue XDを所有しており内容も非常に気に入っているのでMinilogue XDには出せないサウンド感、尚且つベースサウンドに強いシンセを探した結果、Model Dを選びました。
候補にはMoog MINITAURというベースシンセがありましたが、値段がModel Dの倍近くするので残念ですが諦めました。
・Moog MINITAUR
Model Dはモノフォニックなのでベースやリードサウンドを作るのに向いており和音は出せません。
複数のModel Dをポリチェーン接続することでポリフォニックシンセとして扱うことができますが、ベース・リード用途であれば必要ありません。
Model Dで作るベースサウンドはノイズやザラつきを操作する事で飽和感を演出し厚みのある太い音を生み出すことが可能です。
私の作り方での話になりますが、Model Dのベースサウンドはキック成分が多くなりやすい65KHz前後が若干凹んでおり、それよりも下の帯域が強く出ているためバランスが良く感じます。
同じMinimoogを再現したソフトシンセのNI Monarkでほぼ同じつまみ設定にした音を比べると、Monarkは65KHzが最も持ち上がっていました。
同じシンセのクローンでもソフトとハードでは違いがあるのだと思いました。
ですがMonarkも素晴らしいソフトシンセなので、Model Dがなくもし手元にMonarkがあるならば、MonarkでModel Dのサウンド感を確かめても問題ないように感じます。(MonarkはNI REAKTOR 6の中に入っているソフトシンセ)
肝心のMinilogue XDとの相性ですが、とても良いです。
お互いを殺すことがなく、Model Dによりアンサンブルの低音の力強さが際立ちます。高音のギラつき方もModel Dの方がminilogue XDより硬めなのでカットオフで持ち上げた時に絶妙に抜けてきます。
まだModel Dに触った時間が少ないのでこれからしっかり使い込んでいこうと思います。
最後に
値段が安いとは言っても、3万強の値段はなかなかだと思います。
最近ではソフトシンセの方が多機能で再現度も良く値段も安いモノが多いです。
それでもハードシンセ特有のアナログ感は、やはりハードシンセでしか出せないと個人的には感じています。
それは、シンセサイザーのアナログ回路やケーブルを通っていることによる音の変化など理由は色々考えられますが、どれが主要な原因かは私にはわかりません。
Model Dのファームウェアアップデート等の操作はUSBでPCと接続することで複雑な手順を踏むことなく簡単に行うことができます。その際は、Behringer公式サイトよりsynthtribeの最新バージョンをDLしマシンにインストールしておく必要があります。
Behringer公式サイト
https://www.behringer.com/
今の時代、ハードウェアで机を圧迫しようという酔狂な方は少ないと思いますが、もしハードシンセサイザーに興味があったり、シンセベースやシンセリードの音をアップデートしたい場合にはアナログ回帰としてModel Dを試してみるのも一興です。
ではまた。
・KORG Minilogue XDのレビュー
【DTM】初めてのハードシンセ KORG minilogue XD レビュー